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Life is Beautiful... 昨日、今日、そして明日、、

2ドル札と愛、、、

先日、旅の途中アリゾナのメキシカンレストランで食事をしました。
中に入ると、多くのメキシコの方々で賑わっています。
アリゾナはメキシコとの国境があるので、沢山のメキシコ人が住んでいます。


メキシコ料理といえば、色々ありますが、、、
まず、席につくと、ピリ辛トマトソースの ”サルサ” とスナック ”ナチョス” がお通しで出てきます。 もう、これだけでビールが進みます。


そう、ビールはもちろんメキシコの XXX (Tres Equis:トレス エキース)か、皆さんご存知 Corona(コロナ) ビール!?
(*ちなみに、今回の 事件(コロナ)で、少し売上が減ったそうな、、、)


何やら、奥のテーブルでメキシコ系の親族が集まって、新婚さんのパーティーをしています、、、


3〜4人の男たちが黒のパンツ、白いシャツには大きく真っ赤な棒タイ、そして白いジャケットを羽織って、ラテン系のノリノリのライブ演奏で祝福です。 
新郎新婦の笑顔が素敵、、幸せそう、、。


小さなお店の中は、皆が一つになって、新婚さんを茶化したり、合唱したりのお祭り騒ぎです。


スペイン語なので、なにを歌っているのかわけがわかりません、、
知っている言葉は「ムーチョ カリエンテ」(とっても熱い)くらいなもので、、、
我々も、一緒になって、手拍子で参加します。


そんな賑わいの中、一人の男の子がこっちを見ています。
歳は4〜5歳でしょうか、、。 目がくりっとしたハンサムボーイ。ご家族と食事中。
見慣れないアジア人が気にかかったのでしょうか、、、


私は、”スピンナー” (数年前に流行ったくるくる回るおもちゃ)が車に置いてあるのを思い出して、駐車場へ取りに行きました。 


少年の家族が、レストランを出る帰り際に
「おじさんは、使わないから、、、」「よかったら、これを受け取ってくれる?」と渡しました。 


最初は少しはにかんで、お兄さん(25歳くらいでしょうか)の後ろに隠れていましたが、お兄さんから進められて男の子は「サンキュー」と手を伸ばし店を出ていきました。


私達も、美味しいメキシコ料理に、お腹も心も満腹です。


レジで会計を済ませお店を出ようとしたところ、、、
さっきの兄弟が戻ってきました、、、。


大きなお兄さんは、少し離れたところで立ち止まり、、、
そして少年へ私のところへ行くように諭します、、、


私がしゃごんで目線を合わせると、もう一度「ありがとう」と言ってお金を手渡したんです、、、


私は、彼らがわざわざ戻ってきて、その代価を支払いに戻ったと思い、、、
「お金は受け取れない。これは、ギフトなのだから、、」と少し離れたお兄さんへ申し入れました。


でも、お兄さんは「お願いです、受け取ってください」と、、、
本心は、合点がいかなかったのですが、、、
その兄弟の、礼儀正しさや、小さな弟への諭しに、、
なんだか、逆に大切な、何かを教えられたようで、、、
素直に受け取ることに、、、


車に戻って、受け取ったお金を開いて見ました、、、
すると、そこには、、、
「スピンナーをありがとう! フロム ベイビー ディエゴ」と書かれた$2ドル札。



2ドル札はアメリカで流通はしていますが、まず、ほとんど目にすることのない珍しい紙幣です。 


私は、その2ドル札を自分の部屋のディスクに貼り付けておきました。


それから、数年が過ぎて、、、


いつも何気なく、眺めていた2ドル札を今日は、手にとって眺めました、、、


そして「どうして、こんな貴重な2ドル札に、御礼の言葉を添えて、わたしてくれたのだろうか、、、」「ありふれた 1ドル札でいいのに、、、」という、疑問が湧いてきたのです。


さっそく、インターネットで $2の意味を調べてみました、、、


すると、、、


The 2-dollar bill and love are the two most common underused currencies in the world.
They are not meant to be hoarded, they are meant to be shared and spread for others to benefit from. Just like Mother Theresa said “Spread Love everywhere you go. Let no one ever come to you without leaving happier than they come”.


”$2 紙幣は世界に流通してはいるが、まず、見ることのない、また使われることのない紙幣であり、人びとの愛と同じである、、、。
それは、珍しいからと言って、貯蓄されるべきものではなく、人々と共有され、広められることに意味があるのです。
マザーテレサが言ったように
どこへ行っても、愛を広げましょう。 誰かが、、来たときよりも愛を持って帰れるように、、、、、。


大きなため息が、、、
ガツンと頭を殴られた気分です、、、
私は、あんなおもちゃより、もっと大きなギフトを受け取っていたんだ、、
そんな大切なメッセージが、ここに隠されていたなんて、、、


(私は神様を信じてはいませんが、、)何かに導かれたようで、、、


エルパソヘ旅をした時、、
メキシコとの国境には、リオ・グランデという川が流れていて
その川を境に、空高く聳える国境の壁が地平線へ続いています、、、
メキシコ側、荒野の山脈の斜面には白く巨大な文字が、、、


"Juarez. La biblia es la verdad. Leela."
 聖書は真実である。読みなさい。


貧富の差が激しいメキシコでは、、、
愛する家族を守るために、、、
灼熱の砂漠や、深い河を渡り、命をがけでアメリカへ渡る人々が絶えません、、、


今自分がいる、生温かい環境の中で、、、
自分自身の、ちっぽけな悩みや不満は、あまりにも自己中心的で、、
ささやかな愛にも気が付かなかった自分が恥ずかしい、、、


この1枚のお札、、、
きっと彼らは、愛を持って渡してくれたに違いない、、、
深い、深い、メッセージ、、、
気づきをもらいました、、、


神様がいるのなら、、、ありがとう!